バッテリーの選び方や上手に持たせるコツ

バッテリーの寿命は充電回数によって決まる?



バッテリーの交換の目安(寿命)は、1充電当たりの走行距離が新品時と比較して著しく短く(半減)なった時です。
充電回数で言い換えれば700~900回の総充電回数でバッテリーの性能は半減します。

この充電1回のカウントは、満充電100%から残量0%になるまで走行し再び満充電まで充電を行うことを言います。
残量50%で充電した場合には0.5回のカウントです。残量50%で充電を2回行って初めてカウント1回になります。

充電回数をなるべく少なくするため残量0%にしてから充電をする方がいますが、現在のリチウムイオンバッテリーにおいては意味のない行為であり、逆にバッテリーにダメージを与えることになりかねません。
また、継ぎ足し充電はバッテリーの劣化を早める行為と思われている方がいますがこれも誤りです。

これらの思い違いは、初期の電動アシスト自転車に使われていたニッケル・カドミウムバッテリーの特性と使用上の注意に よるところではないかと思います。
このバッテリーの特性は、継ぎ足し充電を繰り返すとメモリー効果(容量が減少したようになる症状)が生じます。
そのため、当時はリフレッシュ作業や使い切ってから充電することを推奨していました。
これらの行為は、現在のリチウムイオンバッテリーでは不要なことになります。

ではバッテリー寿命ですが、充電回数というよりも使用したバッテーリーの総量という考え方が良いかと思います。
12Ah(アンペア)のバッテリーでいえば、寿命となるバッテーリー総量は12Ah× 700~900回=8400~10800Ahです。
標準モードでは1Ahで約4㎞の走行が可能です。1日5㎞、毎日使用して1年間で1825km、使用する容量は1825㎞÷4㎞=456Ah。
寿命の目安となる8400Ahに達するまでは10年以上かかる計算になります。
但し、使用環境や経年変化によってバッテリー内部に劣化が生じて参りますのでこの事を差し引いて考える必要はあります。



バッテリー容量(アンペア)は大きい方が良いか? 何を基準に選べば良いか?

バッテリー容量は大きいほど良いかとは言い切れません。

容量が大きいメリットは、1回の充電で長く走れることです。
つまり充電する回数は減り充電する手間が省かれます。

デメリットは、重い、価格が高い ことです。
重さは8Ah(アンペア)のバッテリーで1.3㎏、12Ahで2.2㎏、16Ahで2.8㎏もあります。
充電はバッテリーを自転車から外し充電器にセットするので、なるべく軽い方が負担が減ります。
価格も16Ahと8Ahのバッテリーを比べると、16Ah の方が11000円高くなります。 ※パナソニック製品の参考値

バッテリー容量の大きさを選ぶ判断基準は、1日に走行する距離から逆算して(※参考「バッテリーの寿命は充電回数によって決まる?」)自分に合った大きさのものを選ぶのが賢い選択となります。

バッテリーを上手に長く持たせる3つのコツ


バッテリーを上手に長く持たせるコツは下記の使用方法と保管方法です。
1. 使用する環境に注意
●炎天下や極寒状況での使用・充電・保管は避ける
電池の劣化に結び付く化学変化は高低温の状況下で加速します。極暑・極寒時には外して室内へ。
2. 充電タイミングに注意
●残量80%~20%の範囲で充電を繰り返す
満充電や残量0%に近い状態での繰り返し充電はバッテリーに負荷が加わります
3. 保管の仕方に注意
●満充電に近い状態や残量0%の状態での長期保管は行わない
6ヶ月を超える長期保管は涼しい低湿な場所で残量を50%~70%の状態して保管ください


PAGETOP